本は一瞬にして人と親しくなれるコミュニケーションツールです

たばこを吸う人ならお分かりかと思いますが、イベント会場や職場などで、喫煙コーナーがありますね、あの空間に入ったら仲間意識が生まれているようです。おなじ喫煙者という仲間意識でしょうか、どのような場所でも、何か優しい空気が流れているように感じます。それと同じように、本が好きな人たちも、同じような空気感が出ることがあるのです。コーヒーを飲みに入った喫茶店で、隣に座った人が自分と同じ本を読んでいたとすれば、つい声をかけてしまったりします。

そのような場合、一度もいやな思いをしたことがありません。必ず何かしら応えてくれるからです。煙草は、同じ室内に入るという行為が距離を縮めることにもなるからかもしれません。本好きは、同じ空間に入るという事はありませんが、良い距離間でいると声をかけやすい気持ちになります。海外でも、本を持参して暇な時間に読んでいると、日本人に「何を読んでいるんですか?」と声をかけられることがたくさんあります。

本とは無言で人を識別できる最高のコミュニケーションツールだと実感した時でした。または、誰ともしゃべらないという学生にも、本を読んでいたら声をかけられたことがあります。周りの反応は「しゃべれるんだ」というものでした。それほどしゃべらない人でも、本という興味のある物を通して、つい喋ってしまうという事が起きるのです。有名な本の一節は、口にしただけでわかりあえたら、それでもう飲みにいく?というくらい楽しくなります。

また、本一冊の話題で意見交換をしたり、意見をぶつけ合ったりと、いろんな種類のコミュニケーションができるのです。本という共通項がなければ、言い争ったり喜びあったりという親近感は生まれないでしょう。一瞬にして人との関係を変える力のある本というツールは、最強だと思うのです。しかも、人生や哲学が学べ、自分自身の成長に大きく貢献してくれます。暇もつぶしてくれますし、誰かから逃げたい時も目を落とさせてくれます。

本には充電も必要がなく、読め読めと催促されることもない。究極の自分との戦いのようでもあります。だからこそ、一瞬で他人と親しくなれるのでしょうね。本を歩まなければ出会わなかった人たちに、これからの人生で出会う楽しみを待ってみるのはどうでしょうか。